プロジェクト
学齢期・若年の難聴
若い世代が夢を持って生きられるように

先天性難聴は新生児聴覚スクリーニングの拡大により、早期診断、早期療育開始、補聴器や人工内耳の導入が進んでいます。音声言語や手話などのコミュニケーション能力を伸ばせるよう、医療だけでなく、療育や教育、福祉と連携しながら適切な支援に繋げています。
難聴児を育てる保護者の方々は、成長の段階により
- ・どのような療育が最適なのか
- ・言葉の発達は遅れないか
- ・学校選びはどうすればよいのか
など疑問や不安を持たれることもあります。
私たちは、保護者の方々が安心して育児に向き合えるよう、丁寧に寄り添いながら情報提供やサポートを続けています。

APD/LiD
(聴覚情報処理障害/聞き取り困難症)
学びやすさ・働きやすさ・生きやすさの実現に

APD/LiD(聴覚情報処理障害/聞き取り困難症)は、聴力は正常でも言葉の理解や音の識別が難しい状態です。学校や職場で聞き取りにくさから、様々な難しさを抱えています。友だちとの会話や上司からの指示、ミーティングや会議の内容の理解など、抱えている課題はそれぞれに違いがあります。
APD/LiDにはいろいろな検査がありますが、それらを組み合わせながら、聞き取りの状態を評価しています。検査結果とそれぞれの困難な状況に応じた適切な介入の情報を提供しています。具体的には、学校や職場での音環境の調整、補聴機器や補助機器の活用、情報の伝え方の工夫、トレーニング方法などです。
APD/LiDを持つ方が安心して学び、働き、生活できる社会の実現を目指しています。私たちは、誰もが生きやすい環境づくりのために、支援を必要とする方々とともに歩み続けます。

加齢性難聴
もっと聞くことを楽しめる人生に

加齢に伴う難聴は、生活の質に大きく影響を与えるだけでなく、認知症のリスクを高める可能性があることが分かっています。しかし、早期に発見し早期に補聴器を装用することで、聞き取りは向上し、及ぼす影響を軽減することが期待できます。ただし加齢性難聴は通常ゆっくり進行するため、自覚的に気付きにくいことが多いです。
岡山県耳鼻咽喉科医会では、早期発見を推進するために、Audika協力のもと自動聴覚検査機器を搭載した検診車を活用したスクリーニングを開始しました。現在市町村との連携のもと、高齢者教室やイベント等での検診を行っています。また、難聴に関する正しい知識を広め、補聴器の適切な活用を推進するため、当事者や支援者向けの啓発活動も併せて進めています。


補聴器の装用には、専門家によるフィッティングが重要であり、耳鼻咽喉科医や認定補聴器技能者との連携を強化し、より良い支援体制の構築を目指しています。待できます。ただし加齢性難聴は通常ゆっくり進行するため、自覚的に気付きにくいことが多いです。
私たちは、加齢性難聴の方々が「聞くこと」を楽しみ続けられるよう、社会全体で支える仕組みづくりに取り組んでいます。
災害
誰もが安全に、安心して暮らせるように

聴覚障害者にとって、災害時や緊急時の情報取得は大きな課題です。サイレンや警報の音が聞こえないことで、避難の遅れや生命の危険が生じる可能性があります。この問題を解決するため、私たちはリアルタイムで情報を入手し、共有できる手段の開発に取り組んでいます。
その一つが、救急車両のサイレンや警報を振動と画面表示に変換するApple Watch用アプリ「D-HELO」の開発です。また、文字や画像を使って緊急通報できる「Net119」の普及にも力を入れています。
2025年3月には「D-HELO」の一般ダウンロードを開始しましたが、これはスタートに過ぎません。今後、より多くの方に使っていただき、意見を聞き、機能向上を図りながら、社会全体で聴覚障害者の安全を支える仕組みを築いていきます。
聴覚障害のある方々が知りたい情報を受け取ることができ、安全に安心して暮らせる社会を目指し、私たちは当事者、支援者とともに歩んでいきます。

Works
ろう・難聴者のための防災サポートサイト ~高めよう防災意識~
ろう・難聴者が防災に強くなる情報サイトです。災害時持ち物リスト、おすすめアプリ、事前に閲覧しておくべきサイトなどが載っています。